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第29回フェブラリーS・G1(19日、東京・ダート1600メートル)は、7番人気のテスタマッタ(岩田)が4角13番手からラスト3ハロン35秒7の豪脚で伸びて優勝。初めてのJRA・G1制覇を果たし、村山調教師は3月31日のドバイ・ワールドC(メイダン競馬場・AW2000メートル)への参戦に意欲を示した。昨年の覇者で、単勝1・5倍の1番人気に推されたトランセンドは、持ち味の先行力が見られず、7着に沈んだ。
歓声とどよめきが交錯するスタンドを指差した後、岩田は右手で力強くガッツポーズを作った。「自分自身ビックリしたというか、やってもうた! という感じで、体で表現してしまいました」。テスタマッタの豪快なパフォーマンスに、興奮を隠せなかった。 トランセンドでも、エスポワールシチーでもなく、セイクリムズンが逃げる展開。想定外の乱ペースとなり、結果的に後方待機組が恩恵を受けたように見えたが、道中は課題の折り合いを欠いていた。「このペースでも、4コーナーまで苦労以上というか、どないしようという感じだった」と岩田。それでも諦めず、必死に我慢させたことが、最速タイの末脚(35秒7)につながった。 「前走の根岸S(3着)と比べて、ひと回り、ふた回りもいい馬体だった」と岩田が絶賛したように、陣営の努力が報われたレースでもあった。中2週にもかかわらず、これまで一度も行わなかった併せ馬調教を、直前追い切りで初めて選択。「ひざ、のど、肩と、けがばかりしていた馬。成長に合わせて、(併せ馬を)ここまで取っておいた感じ。ゆるい調教をしているな、と思われていたかもしれないけど、理想の形でG1を勝てた」。村山調教師は初の勲章に感慨深げだった。 トレーナーが実践した我慢は、“修業時代”の経験が生きている。角居厩舎で助手として働いていた時、看板馬だったウオッカが07年エリザベス女王杯当日に右寛跛行(はこう)で回避という“事件”に遭遇した。症状は軽かったが、角居師の英断は、深く脳裏に残った。「結局、ウオッカはその後にG1を勝ちましたしね。馬を最優先して考えるのが大事なんだと。いい師匠に巡り会えたのも、勝利につながったと思います」と感謝を口にした。 今後については、「馬主さんと相談しなければいけないけど、ドバイ・ワールドCに選ばれれば、積極的に挑戦したいという気持ちはあります」。ハイレベルなメンバーとの戦いを制した実力は本物。今度は、世界に戦いの舞台を移す。 [優勝馬メモ] ◆性齢 牡6歳の鹿毛。 ◆血統 父タピット、母ディフィカルト(父コンサーン)。父の産駒は、JRA通算15勝目。テスタマッタ以外に6頭が勝利している。 ◆戦績 通算24戦6勝(うち地方6戦1勝)。主な勝ち鞍は、09年ジャパンダートダービー・交流G1、11年マーチS。 ◆総収得賞金 優勝賞金9400万円を加え、3億2442万5000円(うち地方8800万円)。 ◆馬名の意味 イタリア語で「クレイジー」。 ◆外国産馬 01年ノボトゥルー、02年アグネスデジタルに続き3頭目のV。 ◆大外枠 G1に格上げされた97年以降、16番枠の馬が勝ったのは初めて。 ◆関西馬 00年のウイングアロー以降、13連勝。グレード制導入の84年以降の平地G1における連勝は、桜花賞の17連勝(87~03年)に次ぐ数字。 ◆最高払戻金 単勝(2430円)、馬単(2万6210円)、3連複(1万5530円)、3連単(14万1910円)は、レースの最高記録。 ◆岩田康誠騎手(37) JRA・G1は、11年ジャパンC(ブエナビスタ)以来、通算13勝目。 ◆村山明調教師(40) JRA重賞3勝目。G1は5度目の挑戦で初勝利。 ◆生産者 米国のウォーターフォードファーム。 ◆馬主 吉田和美氏。 スポーツ報知 2月20日(月)8時2分配信
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