ベテランが今、輝いている。9歳馬エアシェイディは、今回が9度目のG1挑戦。ステップレースの日経賞では、昨年の覇者マイネルキッツを最後まで苦しめて3/4馬身差の2着。前走に引き続き手綱を執る大井の戸崎圭太騎手(29)には、地方騎手初の勝利がかかる。春の盾優勝は、6歳馬が最高齢。Vなら、記録が大きく塗り替えられる。
2年連続、有馬記念3着。実力に疑う余地のないエアシェイディだが、G1の壁はなかなか崩せなかった。今年初戦の日経賞は、通算10回目の2着。結果を見れば相変わらずだが、中身は違ったと伊藤正調教師は言う。「戸崎圭が乗って、今までにないものを出してくれた」。大井のエースが、新しいシェイディを引き出したと振り返る。
確かに、印象的なレースだった。序盤は後方に待機していたが、3コーナー手前から大外を回ってグイグイと進出。マイネルキッツに内をすくわれ、2着に敗れたが、最後まで闘志を燃やし続けた。「走ったというよりは、走らされた感じ。今までは先頭に立ってやめるところがあったが、やめさせられなかった。走ったという感じで引き揚げてきたね」。
トレーナーは、9歳になった今でも「G1に絶対に手が届く馬」と言ってはばからない。度重なる骨折で本格化は遅れたが、軌道に乗ってからは安定した成績を残してきた。「今になって、やっと良くなってきた。前走は、いい意味で『これだけ走らないと』と思ったかもしれないね」。父サンデーサイレンス、妹に秋華賞馬エアメサイア(05年)を持つ良血馬は、ようやく自分の仕事を把握したのかもしれない。
関西圏での出走は、086月の宝塚記念(7着)以来。ゴールデンウイークで、輸送時間が長くなることが懸念されるが、「馬運車の中にいる時間が長いぶんには、問題ない。競馬場にいる時間が短い方がいい」と通常通りの輸送を行う予定だ。精神的にしっかりした今なら、アウェーでの戦いにも、初の3200メートルにも対応できるはず。最後に戸崎圭が気迫を投入すれば、9歳馬初のG1制覇も夢ではない。
◆2年連続地方競馬全国リーディング ○…戸崎圭は、大井競馬所属の29歳。内田博がJRAに移籍した後は、08、09年の地方競馬全国リーディングを獲得し、今年も南関東のリーディングを走る。今や、地方競馬の顔と言える騎手だ。
エアシェイディの特徴は、日経賞で把握済み。「闘争心があるので、馬込みに入れた方がいいみたい。前走はゴチャゴチャした展開だったが、いい末脚を見せてくれた。9歳馬でも勝つ力はあると思う」と手応えを感じているようだ。
京都での騎乗も、3200メートルも初めてだが、「3、4コーナーを2回通るので、そのあたりがポイントかな。乗りやすい馬だし、後方から行くので、距離は気にしていない」。イメージはしっかりとできている。
コンビ継続は、陣営の熱いラブコールを受けてのもの。「本当に感謝しています。抜けて強い馬はいないので、チャンスはあると思う」。期待を一身に受け止め、結果を出すつもりだ。
4月28日8時0分配信 スポーツ報知
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