競馬 札幌記念は“秋三冠(天皇賞・秋→ジャパンカップ→有馬記念)”をはじめとする、秋のGIシリーズと深いかかわりを持つレースだ。
GIIに昇格したのが、97年。以来、夏競馬にはどこにでもあるような、いわゆる「名物重賞」とは一線を画すようになった。他の重賞が「一話完結」の物語だとすれば、札幌記念は「大河ドラマ」の重要な第一話、それくらいの違いがあると言えるだろう。
今年の結果がひとつの例だ。
過去に札幌で5勝もしているコース巧者で、前走は強い競馬で函館記念を制したマイネルスターリーが、札幌記念では掲示板にも乗れずに6着惨敗。同じように函館記念で2着だったジャミールも5着どまり。その2頭と、札幌記念の上位2頭とは、まるで次元の違う競馬をしているという印象だった。まさにローカル重賞の勝ち馬とは「“格”が違うよ」といわんばかりの結果。それくらい、札幌記念のレベルは高い。
そしてまた、昨年のヤマニンキングリーのような例外もあるが、ここで勝ち負けになった馬が、秋のGI路線でも活躍するという例が少なくない。
GIIに昇格した97年には、早くもこのレースの勝ち馬であるエアグルーヴが、「牝馬が勝つのは無理」と言われた秋の天皇賞を勝った。05年にも、札幌記念勝ちがフロック視され、単勝75.8倍もついたへヴンリーロマンスが、その低評価をあざ笑うかのように秋の天皇賞を勝った。
さらに、02年に10番人気ながら2着に食い込んだトウカイポイントは、その好走が評価されず、またしても11番人気と低評価だったマイルチャンピオンシップを、札幌記念を思い起こさせるような強烈な末脚で勝った。
反対に、札幌記念で期待外れのレースをしてしまった馬は秋のGI戦線で苦戦を強いられる。01年に単勝1倍台と断然の1番人気に支持されながら3着と、期待を裏切ったジャングルポケットは、続く菊花賞でも抜けた1番人気に支持されながら4着に敗退。再び期待を裏切った(次戦のジャパンカップこそ勝ったが……)。
昨年のブエナビスタにしても、札幌記念2着という結果は、一応の責任を果たしたと言えるのかもしれないが、同レースの勝ち馬ヤマニンキングリーは本来、負けてはいけない相手だった。なにしろ、今年の札幌記念では14着と惨敗してしまうレベル。その意味で、昨年のブエナビスタは2着に入ったとはいえ、期待に応えられなかったと言えるし、結果的に、それ以後の秋のGIを3戦してひとつも勝てなかった。
このように、札幌記念の結果は、その馬の秋GIの結果とも重なり合うことが多い。
ゆえに、今年勝ったアーネストリーと2着のロジユニヴァースにも、かなりの活躍が期待できる。
道中3番手からの正攻法の競馬で、堂々と押し切ったアーネストリーは、宝塚記念3着のころより、さらに強くなったという印象。レース後、佐藤哲三騎手と佐々木晶三調教師が、奇しくも「“格”が違った」と同じ言葉を口にしたのもうなずける。
今後は、秋の天皇賞からジャパンカップをパスして有馬記念とのことだが、“秋三冠”の主役と目されているブエナビスタの前に立ちはだかる、最大の難敵になるに違いない。
そして、そのアーネストリー以上に大きな期待をかけたいのは、むしろ2着のロジユニヴァース。前走から体重が22kgも増えて、パドックでは若干重めかなという印象だったが、前走や前々走とは比べ物にならないくらいの「元気」があった。
「元気」の理由はプラス22kgという成長にあったのは間違いない。しかし逆に、プラス22kgが勝てなかった要因とも言えなくもない。今回は確かにアーネストリーには完敗したが、状態面の上積みを考えれば、次走への期待はアーネストリーよりこちらのほうが大きい。ダービー馬の底力という要素を踏まえれば、さらに期待は膨らむ。
現時点(8月25日現在)での次走は未定だが、秋のGI戦線に出てきたときはアタマから買いたい。それがブエナビスタやアーネストリーが相手のレースだとしたら、なおさらだ。
新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
スポルティーバ 8月25日(水) 17時 6分配信 / スポーツ -
◎当たる馬券がここにある
-「完全予想サイト
」-
☆Lucky Times
◎Lucky Time の予想は毎週金曜日夜に更新します
PR