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【ターフの裏側】 牝馬ブエナが牡馬を蹴散らす。第142回と歴史を重ねるGI天皇賞(秋、芝2000メートル、フルゲート18頭)が10月31日、東京競馬場で開催される。同17日に締め切られた特別登録には25頭が登録。中心的存在は牝馬GI4勝に昨年の有馬記念2着のブエナビスタ(牝4歳)で衆目の一致するところだろう。過去10年で6勝している充実世代の4歳を迎え、対抗できる牡馬の取捨が最大の焦点か-。(松本恵司) ■オンナは強し 2008年の天皇賞は、1着ウオッカ、2着ダイワスカーレットと牝馬のワンツーフィニッシュとなり、最近の牝馬の実力の高さを示した。この女傑の後継者がブエナビスタだ。昨年は桜花賞、オークスと制した後の3戦で負の連鎖に陥ったか、らしくないレースで勝利から遠ざかった。ところが、乗り役が横山典弘騎手に代わった有馬記念でドリームジャーニーに1/2馬身差の2着。3着のエアシェイディに4馬身差がつけた2着で復調を印象づけた。 実際、今年に入り、初戦の京都記念(GII)で1着、ドバイシーマクラシック(GI)で2着と来て、帰国直後の厳しい体調でも牝馬同士のヴィクトリアマイルを33秒5の豪脚でGI4勝目をさらった。前走の宝塚記念(GI)はナカヤマフェスタに1/2馬身差の2着。ナカヤマフェスタは3歳時に激しい気性面が災いして結果を残せなかったが、4歳を迎えて精神的に成長し今年10月のGI凱旋門賞で2着など進境著しい。それと互角の勝負が演じられたのを考えると、スピードとパワーを必要とされる東京・芝2000メートルでは抜けた存在と評価していい。陣営も「9月半ばに帰厩してから、ここまで順調に調整できている。これまでと変わりなくレースを迎えられればいい」といい状態を維持しているようだ。 左回りも2戦2勝と苦にせず、2000メートルの距離はGII札幌記念で2着、GI秋華賞で2着入線も3着降格と、決して不得手ではない。1番人気に押される公算は大きく、過去10年で1番人気馬の成績は【5・2・1・2】で勝率50・0%というデータ(日本中央競馬会調べ)も頼もしいばかりだ。主戦騎手の横山典がけがのため、短期免許で来日している欧州を代表するトップジョッキーのスミヨンに乗り替わるが、昨年のデータでは乗り替わりでも1番人気に支持された4馬は【3・1・0・0】と連対を果たしている。父スペシャルウィークは1999年に天皇賞・秋を制している。今回はブエナビスタと軸に馬券を考えた方が無難だろう。 ■オトコの逆襲は では、“男の意地”で2着、いや勝ちも見据えられる牡馬はいるか。 まずはアーネストリー(牡5歳)。前走の札幌記念(GII)ではダービー馬ロジユニヴァース(牡4歳)に0秒3差をつけて優勝。前々走の宝塚記念ではブエナビスタに半馬身差と着差のない3着に粘っており、展開によっては逆転もあり得るか。昨年10月から6いし、【4・1・1・0】と安定した成績を残している。陣営も「昨年のアルゼンチン共和国杯あたりから能力と体、心がかみ合ってきた。2カ月間隔のローテーションもぴったり」と自信をのぞかせ、調整に万全を期す意向を示す。しかも前走で1着した馬は過去10年で【6・4・5・34】の成績を残しており、そうそうぶざまなレースはしないだろう。まして2000メートルの距離実績も【6・1・0・2】と抜群の適性を発揮していて、好勝負は必至か。 さらに今年の天皇賞・春の優勝馬ジャガーメール。3200メートルと長距離を勝っている割には2000メートルも2戦2勝しており、距離には十分に対応できる。東京競馬場の実績でも【3・2・0・1】と連対を外したのは昨年11月のアルゼンチン共和国杯のみ。最後の直線で後方3番手から追い込んだが0秒5差の5着だった。とはいえ、33秒7の鋭い末脚を披露しており、展開に恵まれなかっただけと考えられる。 天皇賞・秋では2005年以降、前走が毎日王冠組は06年ダイワメジャー(毎日王冠1着)、07年アグネスアーク(同2着)、08年ウオッカ(同2着)、09年カンパニー(同1着)と抜群の成績を残している。 今年は同1着のアリゼオ(牡3歳)、2着のエイシンアポロン(牡3歳)が登録している。アリゼオの父は02、03年と天皇賞・秋を連覇したシンボリクリスエス。過去10年で3歳馬が制覇したのは02年に3歳だったシンボリクリスエスだけ。出走してくれば、面白い存在だけに、挑戦してもらいたいところだ。 産経新聞 10月24日(日)19時59分配信
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