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春のマイル王決定戦「第61回安田記念」。不動の本命馬は紅一点のアパパネだ。前走・ヴィクトリアマイルで昨年の年度代表馬ブエナビスタを寄せ付けず、同じ東京マイルの舞台で今度は打倒牡馬に挑む。勝てばJRA史上最速となるG1・6勝目到達という快記録も懸かる。引き続き好状態キープとあって一切の不安はない。 さらなる高みへ。日本の競馬史上、牝馬として最速G1・5勝を挙げたアパパネが牡馬斬りに挑む。その前走・ヴィクトリアマイルは1歳上のブエナビスタと歴史に残る女王対決。外から末脚勝負に徹し、背後のブエナの鬼脚を首差退けた。勝ち時計1分31秒9はレースレコード。国枝師は愛馬の強さにあらためて感服だ。「本当に強かったね。相手は年度代表馬だし、正直どうかと思っていたが…。とにかく本番に強い。それに気持ちの面でも穏やかになって、体もまだ成長している」 3歳時から狙ったG1はことごとく射止めてきた。今年初戦のマイラーズC(4着)を叩き、勝負どころの反応が激変。昨春と比べて体は20キロ近く増え、たくましくなった。さらに指揮官が称えるのは鞍上との絆の深さ。2歳夏の新馬戦から全12戦、その背中には常に蛯名にいた。 「(蛯名)正義が乗り続けてくれて、信頼関係を築いているのが一番大きい。競馬に行って、これで負けたらしようがないという乗り方をしてくれる。そこが凄い。やっぱり何か持ってるんだね。アパパネに関しては、乗った12回全て満点じゃないかな」 今回は新たな記録が待ち受ける。史上最速のG1・6勝だ。4歳秋のジャパンCで達成したあのシンボリルドルフ、ディープインパクトをしのぐ、4歳春でのスピード到達。そのためには2歳未勝利戦(09年10月=1着)以来となる、牡馬打倒が鍵になる。 「確かに男馬が相手だけどマイラーズCで一応のメドは立った。外国馬?スノーフェアリー(昨秋のエリザベス女王杯優勝)みたいに強いと大変だけど。前走の疲れは取れているので大丈夫。今年2回使っているから、前走と同じように出せればいいんじゃないかな。これで、ひとまず夏休みになると思うので」 エリザベス女王杯を残すだけの牝馬G1完全制覇は秋のお楽しみ。勝てば牝馬歴代G1最多勝のウオッカ(7勝)にあと1。牝馬最強から真の最強へ。アパパネのさらなる挑戦から目が離せない。 スポニチアネックス 5月31日(火)7時2分配信
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