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【2026/02/12 06:36 】 |
矢作調教師やった! グランプリボスが叶えた悲願初GI=朝日杯FS

 JRA2歳牡馬チャンピオン決定戦・第62回GI朝日杯フューチュリティステークスが19日、中山競馬場1600メートル芝で開催され、ミルコ・デムーロ騎乗の5番人気グランプリボス(牡2=矢作厩舎、父サクラバクシンオー)が優勝。中団やや後方の位置取りから狭い馬群を割って、ゴール前一気の差し切りを決めた。前走のGII京王杯2歳ステークスに続く重賞連勝でJRA通算4戦3勝。良馬場の勝ちタイムは1分33秒9。

 デムーロ、同馬を管理する矢作芳人調教師ともにGI朝日杯FS初制覇。デムーロはこれがJRA・GI5勝目、そして矢作調教師は開業6年目にしてうれしいGI初勝利となった。

 一方、勝ち馬から3/4馬身差の2着にはフランシス・ベリー騎乗の4番人気リアルインパクト(牡2=堀厩舎、父ディープインパクト)、さらにアタマ差の3着には福永祐一騎乗の2番人気リベルタス(牡2=角居厩舎、父ディープインパクト)の、ディープインパクト産駒2頭が入線。なお、クリストフ・スミヨン騎乗の1番人気サダムパテック(牡2=西園厩舎、父フジキセキ)は4着に敗れた。

×    ×    ×    ×    ×

 ついに手が届いたGIビッグタイトル。「もっと泣いちゃうもんだと思っていましたけど、まあ審議のこともあって、ちょっと微妙かなと思っていたので」と、矢作調教師は照れ笑いを浮かべた。
 父も大井競馬の調教師という競馬一家に生まれ、自身は14回目のチャレンジでJRA調教師免許を取得した苦労人。ただし厩舎としてのスタートは上々で、05年の開業1年目にスーパーホーネットで初挑戦したGIがこの朝日杯FS2着と好走。このスーパーホーネットの活躍もあり、調教師免許には苦労したがGIは近いうちにも勝てる厩舎と思われていた。しかし、そこから連敗に連敗を重ね、2着は合計6度もあったものの、どうしても1着には届かなかった。

 「やはりGIを勝っていない現実は大きかったですし、GI2着は今年だけで3回もあった。でも、負けることで覚えてきたんで、今回の仕上げには自信がありました。負けてきた経験があるから、ここに生きたと思います」
 GIで4度も2着がありながらとうとうビッグタイトルを獲れなかった厩舎の看板スーパーホーネットが今年11月に引退。しかし、それと入れ替わるように現れた新看板候補が、このグランプリボス。エースが去ったすぐ後の11月13日にはGII京王杯2歳Sを快勝し、あらためてGI初奪取への機運が高まっていた。
 「2戦目を負けたのは調教師である僕のミス。全勝していてもおかしくない能力を持った馬ですし、今週の最終追い切りでも完全に折り合っていた。心配するところはなくなっていましたし、すべてやり尽くしたと思いましたので、あとはミルコに任せるだけと達観した気持ちになっていました」

 矢作調教師、厩舎スタッフの魂を託されたデムーロも、その気持ちに応える騎乗を見せた。中団やや後方からのレースとなり「確かに思っていたよりも後ろでした。でもハイペースでしたし、馬をリラックスさせる意味でもこの位置で大丈夫」と3コーナーから前団目掛けて徐々に進出。4コーナーでは外のアドマイヤサガス、サダムパテックとのポジション争いがタイトになり、結果、外側斜行により過怠金10万円の処分となったが、もともとの3頭の間隔の狭さ、脚勢などから判断され降着とまでは至らず。
 そして、直線の馬群もさばき切ると、鮮烈な末脚を繰り出し、押し切り態勢に入っていたディープインパクト産駒2頭、そして1番人気サダムパテックを並ぶ間もなくゴール前一気に差し切ってみせたのだった。デムーロが4角から直線にかけての攻防を振り返った。
 「4コーナーではトラブルがありましたけど、馬はリラックスしていましたし、何とかこらえてくれました。そして、最後の直線は本当に難しくて、ゴールがもう来ないんじゃないかと思ったくらい。でも、すごい脚を使ってくれましたね」

 審議は11分にも及び、待望の初GIはすんなりの確定赤ランプ点灯とはならなかっただけに、「実感がわいてくるのは、今晩、お酒を飲んでからですかね(笑)」とトレーナー。そうおどけてみせたが、内心、“ここは絶対に勝ちたい”と燃える闘志を抱く理由があった。
 それは、12月5日のGIジャパンカップダートで2着に入ったグロリアスノアの転厩。オーナーサイドから今週の水曜日に告げられた。

 「こういうことになったのは調教師としての僕の力不足、不徳の致すところ。担当厩務員には本当に申し訳ないことをした。でも、もう一度、ウチの厩舎の総合力を見せてやろうじゃないかと決起集会を開いて、一致団結したところだったんです。そして、ウチの厩舎の力を見せることができました」
 本当に悔しかったので、と目を真っ赤にしながら明かした矢作調教師。そして、GI挑戦延べ36頭目にしての悲願を胸に「今までやってきたことは間違いじゃなかった。それが証明できてうれしいですね」と喜びを噛みしめた。

 一方、2歳チャンピオンとなったグランプリボスの今後のローテーションだが、皐月賞、ダービーのクラシック路線ではなく、NHKマイルカップを目標としたマイル路線を歩ませることをトレーナーが明言。
 「血統的な面と、普段の調教から見てきた適性から判断して、適性外の距離では戦わせたくないと思っています。これは僕の個人的な考えで、まだオーナーとは相談していませんが、マイル以下で走らせたいと思います。先々、海外も視野に入れていきたいですし、世界中にはマイルの大きなGIがたくさんありますから」
 直に背中を味わっているデムーロも「マイラーとして、とても素晴らしい馬になる」と太鼓判を押している。ますますGIの常連となっていくであろう矢作厩舎の、文字通り“ボス”として、2011年マイル路線のトップを走る。

スポーツナビ 12月19日(日)19時27分配信
 


 

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【2010/12/20 16:34 】 | 競馬情報 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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